司法試験の軌跡

司法試験への挑戦を始める時に選んだ4冊:「スタートライン」を形づくる本

ここから司法試験合格(法律専門家)への旅が始まる

この投稿は、 司法試験への挑戦の第一歩 を記録するもの。


マーケター・投資家・事業戦略家として歩んできた私が、法律というフィールドを本格的に学び、将来的にプロフェッショナルとして統合するための挑戦。

その出発点として 「まず学びの地図を持つこと」 を最優先して以下の4冊を選びましたので紹介します。

これから長い学習の道を歩む上で、何をもって「スタートライン」とするかは非常に重要なので、最初の4冊は基盤づくりとずっと持っていても価値がある本にこだわりました。

司法試験合格への第一歩として必要なこと

司法試験合格を目指して本格的に勉強を始めるにあたり、最初に何を読むかはその後の学習効率を大きく左右しますが、選ぶ基準は明確でした。

  • 法律の 全体像を俯瞰できる
  • 学習の 構造(フレーム) を早期に構築できる
  • 長期戦に耐える 参照性の高い書籍
  • 実務や事業戦略の視点とも接続できる

法律は、単に条文を覚える勉強ではないと思っています。

  • 制度がなぜ存在するのか
  • どのような社会の歴史的背景があるのか
  • 判例は何を指し示しているのか


文脈を理解することで、知識が活きたものになりますので、マーケターとして培った「全体像 → 骨格 → 実践 → 改善」のサイクルとも完全に整合するため、この4冊を最初の知のインフラとして選びました。

司法試験合格への第一歩として選んだ4冊と活かし方

最初の教材選びで意識したのは、次の4点です。

  • 法律の世界全体を俯瞰できること
  • 条文や判例に触れる習慣を早い段階から作れること
  • 論文試験と短答試験、それぞれの出題イメージを持てること
  • 長期戦を見据えて、最後まで使い続けられること

そこで選んだのが、次の4つです。

『日本の法[最新版]』──法律の世界の見取り図

【選んだ理由】
法律の勉強に入ると、最初にぶつかる壁は何をどこから覚えればいいのかが分からないという点です。

日本の法[第3版]』は、憲法・民法・刑法・行政法などの主要分野を、日本の法制度という大きな枠組みの中で整理してくれる一冊です。

各分野の役割
どのような問題を扱うのか
歴史的な成り立ちや改正の流れ

といった情報がコンパクトにまとまっていて、これから歩くフィールドの見取り図を手に入れる感覚があります。

【どう活かすか】
最初は一気に通読して、法律の世界観をざっくり掴むための地図として使います。

そのあと、二周目からは以下のように後で何度も見返せる自分用の地図に作り替えていく予定です。
章ごとに重要なキーワードをノートにまとめる
図表や関係図をそのままマインドマップ化する

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『ポケット六法』──条文という“コンパス”に慣れる

【選んだ理由】
司法試験では、どの科目でも最後は条文をどう読むかが問われます。

六法は分厚くてとっつきにくい印象がありますが、慣れてしまえばこれほど心強い味方はないのだと思います。

ポケット六法』は以下の点で条文に触れる習慣作りに最適だと判断しました。
持ち歩きしやすいサイズ
条文の引きやすい索引
主要な条文が一冊にまとまっている

【どう活かすか】
学習中に条文番号が出てきたら、必ずポケット六法を開いて確認する
というルールを自分に課します。

とくに民法・刑法・民訴・刑訴は、要件と効果、例外の構造が条文レベルで整理されているので、条文 → 要件 → 効果どの部分を判例がどう解釈しているのかという流れを意識しながら読むのが目標です。

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論文過去問(再現答案集)──試験官の視点に触れる

【選んだ理由】
司法試験のメインは、何と言っても論文です。

論文過去問の中でも、再現答案集 を最初に手に取るのには理由があります。

実際の受験生が書いた答案が読める
採点や講評を通じて、合格レベルのイメージが掴める
出題趣旨と答案のギャップが見える

つまり、試験官がどのような答案を求めているかを早い段階で体感できる教材だと思ったからです。

【どう活かすか】
最初から自分で解くつもりはありません。

まずは、以下の順番で読み物として使います。
問題文を読む
合格答案に目を通す
出題趣旨・講評を読む

ここで意識したいポイントは以下の通り
どの条文・判例が繰り返し登場しているか
どのような順番で論点を処理しているか
結論だけでなく、理由付けがどう書かれているか

これをインプットの前に知っておくと、普段の勉強でどこを意識して覚えるべきかが見えやすくなります。

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短答過去問(基本7科目)──問われる知識の“範囲”を掴む

【選んだ理由】
短答式試験は、一言でいうとどこが出るのかがはっきりしている試験
です。

だからこそ、短答過去問は以下を把握するツールとして非常に優秀です。
試験で問われる知識の範囲
深さの目安
頻出論点

とくに基本7科目(憲法・民法・刑法・商法・民訴・刑訴・行政法)
を一冊でざっと俯瞰できる短答過去問は、勉強の優先順位をつけるための指針になります。

【どう活かすか】
最初の段階で、完璧に解けるようになる必要はまったくなく、むしろ
問題文と選択肢にざっと目を通す
解説を読みながら、重要そうなキーワードをまとめる
という形で、どの論点が繰り返し出題されているかをチェックすることを重視します。

頻出論点が見えてきたら、インプットの際にそこに厚めに時間を配分できるので、結果的に学習効率が上がります。

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この4冊が作る「司法試験の土台」

これら4冊の役割をまとめました。

  • 全体像の把握(ビッグピクチャー)
  • 体系の肉付け(構造理解)
  • 実践への接続(演習)
  • 参照性による学習効率(辞書化)

この流れは、短期学習にも長期戦略にも適した普遍的な勉強プロセス。

私自身のキャリア(マーケティング/事業戦略/投資)と接続しながら理解を深めることで、単なる受験勉強ではなく 「法律という武器を手に入れるための思考訓練」 として進められます。

Judicial Journey が始まる

この投稿は、私が司法試験合格に向けて歩む 長い旅の起点

これから、教材研究・学習計画・進捗管理・壁にぶつかった時の工夫など、すべてをこのカテゴリで積み上げていきます。

この Journey が、同じように挑戦する誰かの道標となり、そして未来の自分の力になることを願って。

次回は、実際にこの4冊をどの順番で読み、どのようにスケジュールへ落とし込むかをまとめようと思います。

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