司法試験の学習において、最初に検討した教材から別の学習方針に切り替えた理由と、実際に購入して活用している4冊の具体的な使い方を整理します。
最初に購入しようと思った4冊の本
司法試験の学習を始めるにあたり、
最初に検討したのは、いわゆる定番の入口本(初学者向けで全体像の把握できるもの)でした。
選択の根拠はシンプルで、客観的に見れば極めて妥当な選択でしたが、
試験合格から実務への導線を踏まえて考え直した結果、最初の四冊がガラリと変わりました。
結局「最初の4冊」は買わなかった
理由は単純。
「全体像 → 具体」という順番が、独学社会人である自分には費用対コストが合わないと思ったからです。
実際の弁護士や裁判官の思考を観察すると、
- 具体的な事実を見る
- 争点を抜き出す
- 判例を確認する
- 条文に戻る
という往復運動で考えています。
最初から体系を覚えるというより、
具体事例を起点に、必要な抽象へ登っていく。
この構造に気づいた時、実務感覚を持ちながら勉強するなら
「まず全体像を固める必要はない」と判断しました。
全体像の把握を後回しにできた理由
背景には、マーケティングの思考があります。
マーケティングでは、
- 市場という具体
- 顧客の行動という具体
- 数字という具体
から入り、
後から構造や原理を抜き出すのが基本です。
この思考に慣れていると、
上位概念は、
十分な具体を踏めば自然に回収できる
という感覚があります。
むしろ、先に体系を覚える方が
理解より暗記に寄りやすい。
そう判断し、
「興味のある具体事例から入る」学習法を選びました。
実際に購入した4冊と使い方
この判断のもとで、実際に購入したのが次の4冊です。
| 本 | 役割 |
|---|---|
| 判例六法 | 判例と条文の往復練習の軸 |
| 民法判例集(債権各論) | 具体事例の条件把握 |
| C-Book 民法IV | 思考(評価)の言語化補助 |
| 新標準講義 民法債権各論 | 全体整理の補強線 |
身近で判例も多い民法(債権)から入ることで、実生活の中でも法律を考えるきっかけになるという副次効果も狙っています。
① 有斐閣 判例六法(単行本)
学習の軸になる一冊。
六法を「暗記するもの」ではなく、
思考の往復装置として使う前提で選びました。
- 条文と判例が同時に確認できる
- 「条文 → 判例」「判例 → 条文」の往復ができる
「ポケット六法(持ち運びやすいコンパクトさを優先したカジュアル六法)」ではなく、「判例六法(判例付きのカジュアル六法)」にしたことがポイントです。
② 民法判例集(債権各論)
具体事例に触れるための中核。
具体的な判例を読み解きながら、「なぜこの結論になるのか」を追います。
- 事実関係
- 裁判所の判断
- 評価の分かれ目
条文を引きに行く理由が、ここで明確になります。
③ C-Book 民法Ⅳ(債権各論)
判例だけでは補えない部分を整理するための補助。
- 用語の整理
- 思考の型の言語化
- 判例の位置づけ確認
主役ではなく、理解の補助輪として使用しています。
④ 新標準講義 民法(債権各論)
もう一段抽象度を上げたいときの整理用に使います。
- 判例で見た思考を
- 構造として言葉にする
最初から通読する本ではなく、
必要になった部分だけ参照する位置づけです。
この4冊でやっていること:思考プロセスとしての役割分担
やっていることは一貫しています。
- 興味のある具体事例を見る
- 判例を読む
- 条文に戻る
- 必要に応じて概説で整理する
これを繰り返すことで、以下のサイクルを作る練習をしています。
- 条文が「生きたルール」として理解でき
- 判例が「暗記事項」ではなく思考材料になる
最初に選んだ4冊はもう要らないか?
結論から言うと、試験に最適化するタイミングや
具体と抽象の往復が自然に回るようになった後に必要になるかもしれません。
ただ、今回実際に選択した学習方法を続ければ、「必須項目」としての優先順位は低いように感じます。
この学習方法で、分野を横展開していくことで、司法試験対策の基礎は固められると感じているので、試験が近づいたタイミングで試験耐性を鍛えるために過去問集が必要になるくらいかなと想定しています。
実際にどうなるか、また記録していきます。
